もう生活とは切っても切り離せない存在、Mac。
最近、新型が出ました。
ロジックボード一体型のビデオカードとオサラバし、メインメモリと共通ながら独立したNVIDIA製のビデオカードで、何と表示性能が格段アップ!なんて、呪文のようなうんちくはさておき、今回特筆すべきは、そのデザインです。
「Macっておしゃれだから〜」とか、「クリエーターふーじゃね?」みたいなイメージですが、所詮はパソコンです。ですが、企業からすると、商品は企業の顔。かれこれ10年前にiMacっていうコロンとした、パソコンのイメージを大幅に変えた製品をリリースし、ベージュの弁当箱のようなパソコン業界が一変。猫も杓子もポリカーボネートのスケルトンな時代の到来。バッタもんのデザインも市場に溢れかえり、今まで黒か白かの家電業界も、カラーバリエーションという打ち出の小槌的なマーケティング方法を得、瞬く間に地味な電脳業界は色鮮やかに、そして何よりの功績は、今まで触れた事も無かったユーザーの手に渡るいいきっかけになったという事です。
今回、一見難の変哲も無い、こざっぱりしたデザインに、前述のiMacのような何が?みたいに思うでしょうが、そう!すげーんだよ!これ!
いやね。以前、本気で化粧品のボトルとかをデザインしてたんですが、プラスチックだの、ガラスだの金属だのを、機械を使って成形する訳ですよ。
その技術と知恵の融合が、デザインとなってカタチとなる。世の中の成型品のほとんどは、金型に熱ーーーーい樹脂だの金属だのを流し込んで、パカッとカタチにするんですよね。要領はタイヤキのそれと同じです。
数百年前にも同じような技術はあったものの、産業革命以降の製造業は機械の登場により、大量生産が可能になり、経済の発展に大きく寄与した訳ですよね。
型に入れてパカっ!の他には、彫刻物のように、大きな固まりから「彫る」という製造方法もある訳ですが、(仏像や木彫りのクマのようなもの)どうしても精密機械になると、コンマ数ミクロンの差分が命取りになるシビアな世界では、どうしても無理があったのですよ。
今回発表されたMacBookは、それを独自の生産方法で可能にしたスゲーものなんです。
どれだけすごいかというとね、
これが、、、、
こーなるわけですよ。
いやー、すごいね。すごいすごい。
ん?よくわかんない?だからぁあ、
これが、、、、
こーなるわけですよ。
これ、全部機械で「彫ってる」んですねぇ。
ふ〜ん。って話ですけど、何が言いたいかというと、デザインは、先のiMacみたいに、ただミテクレがいいだけじゃ、表層的な部分のみをコピーされて、粗悪品が出回りまくり、大体のデザインで、大体近〜いもんが出来ちゃうって訳ですよね。特許とかなんやらあるけど、でも隙間みたいなもんは必ずあるから、やっぱ市場に同じようなもんが出回る構図がどうしても出来てしまうんですよね。
そこで、重要なのが「他にまねできない技術」を取り入れる事なんです。細かいこと言うと、今まで単一のパーツで、このMacBookのように、角のエッヂをほぼ90度で出す事なんか、無理なんです。いや、出来たとしても金型で抜かなあかんから、抜きテーパといって、90度以上の形状にしないと、金型から上手く抜けてくれないんですね。しかも、パーティングラインという、金型と金型の継ぎ目も残ってしまって、なんか安っぽい。
お!なんか、NHKぽくなってきた。
まぁ、このMacBookでも、同じようなデザインは出てくるかもしれませんが、この技術を持って来てまでパクる奴ぁそういないでしょうね。なんせ、宇宙船とか、旅客機とかほんの一握りの製品にしか使用されていないのですので。(あくまで今では)
最後になりましたが、何を隠そう、クリエイティビティをカタチにするためには、技術の融合が無いと果たせない事が多い訳ですよ。特に産業デザインの分野では。
よく、印刷屋さんとでも話をするんですが、「今の技術では無理」という言葉がよく出て来るんですね。まぁ、わかんねやけど、無理を通せば道理は引っ込むみたいな事にはいかない訳で。
パクられてなんぼの側面があるにせよ、ここまで徹底してのモノづくりには、頭が上がりませんな。なにより、ロマンがあるやないですか。
学歴より学力。知識より知恵。ファッションも、印刷も、プロダクトも、「この技術はウチでないとでけまへん!」みたいなモノづくりが出来る様になりたい訳です。はい。